江戸のキャッチコピー

江戸時代のキャッチコピーの紹介

都鳥

御せんじ茶 一ふく一銭の口上

 

皇之御代栄んと吾妻なる。

御蔵前に軒を並べ。

黄金花咲款冬の。

花の御客に見とれつつ。

不思茶塵に取付ぜたひ。

ホンニ麁相とおながしなく。

御贔屓強いが東都の意気地。

一ッこく価せんじ茶の。

出花を井堤や酌んずと。

浅草詣の朝早きも。

青桜通ひの黄昏にも。

ここにて御連を待乳山と。

願ふすミから隅田川。

流渡りの細元手も。

よき首尾の松折を得て。

咲灵瑞花の花川戸。

まてバ宝の山の宿。

そふむま道に行ずとも。

せめて並木な繁昌を。

何れ茂様の御蔭ニて。

雷神門と詣ともニおたてなされて被下ハ。

御恩ハわすれおくら前と。

偏ニ偏ニ奉希上候。以上

 

   永く栄ふる牛のとし

   よき商売を志ぐれ月

   今日より         坪平記述

 

           浅草 御蔵前天皇

      御休処    平野屋長八