江戸のキャッチコピー

江戸時代のキャッチコピーの紹介

2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

藤岡屋日記より

口上 御披露のため鳥渡申上まゐらせ候。 日増に御暖に相成候得得共、旦那様方益御機嫌能入らせられ、 かずかず御めで度存じ奉り候。 左様に御屋敷へは私事是迄の通り引手茶や渡世致候処、 此度相改御客様方入らせられ下され候節は、遊女屋へ御供致し、 同所…

現金引手なし 遊女大安売

一、御客様方益御機嫌克被遊御座恐悦至極ニ奉存候。 随而私見世之儀、以御蔭年来遊女屋登世相続仕冥加至極難有仕合ニ奉存候。 然ル処近年、吉原町日増ニ不繁昌ニ相成申候。 其根元ト申者、遊女屋仲間人気甚悪敷相成、 廓内寛政度之儀定不相用自分勝手之渡世…

乍憚口上

あら金の土一升に。 かね一升をつなきとし。 うそをまじへぬ本町へ。 新たにひらく私見勢ハ。 すぐな。 生蕎麦の柳より。 細き手際の。 手うちそば。 各様のおこころに。 少しもそむかず。 さからハず。 おうせになひくを第一に。 先初春は四方山に咲つらね…

都鳥

御せんじ茶 一ふく一銭の口上 皇之御代栄んと吾妻なる。 御蔵前に軒を並べ。 黄金花咲款冬の。 花の御客に見とれつつ。 不思茶塵に取付ぜたひ。 ホンニ麁相とおながしなく。 御贔屓強いが東都の意気地。 一ッこく価せんじ茶の。 出花を井堤や酌んずと。 浅草…

御洗粉の説帖

店にて商ひまする。 御あらひこの功能といつは。 一包を糖弐合に御ませ常に御つかひ被成候ヘハ。 崑崙国の手習子か。煤掃にやとハれた弁慶か。炭団の化物かと。 うたがうほど色の黒き尉どのも。忽奇特あらハれて。 八朔の姝妓九段目の小波遼東の家こなやの鼠…

報條分

つれつれなる真間の紅葉見。春は上野の花の奥日くらし涼に向う嶋。こころにうつりゆく吉原の雪の夕くれ。足濯ぐ盥のそこはかとなく思ひまハせバ四季をりをりの楽も。さきたつものハ口ぞかし。いでや此世に生れて口に孝行ならぬことなく。十王が勧進はふがた…

乍憚口上

乍憚口上京傅作私店之儀 中様御贔屓御取立をもつて日に増大繁盛仕、全く御得意様方御蔭故と難有仕合奉存候。随而何がなと存付、新製の柏餅并待宵志んこと申を仕出し大安売り仕候。扨夫ニ付、此間去る御得意様被御尋申まするハ、モシ蒲団ひとつの転寝をかしハ…

麦飯報條

麦飯報條 高かろうよかろう安かろうわるかろうとは、やぼの時代のたとへにて、 今ときはな御合点されず、ひつぱりみせで二の膳にすはり安札で桟敷へ上る。 売手のやすり買手のかすり、やすりかすりと云事をしらねば、今比商売はならぬとさる御方の御説法聞と…

きよみづ餅

平賀源内作 きよみづ餅 口上 世上の下戸様がたへ申上候。 そも我朝の風格にて目出たき事に、餅の鏡、子もち、金もち、屋敷もち、道具に長持、魚に石もち、廓に坐もち、牽頭もち、家持は歌に名高く、維茂武勇かくれなく、かかるめでたき餅ゆゑに、この度おも…

はこいり歯磨き 漱石香

平賀源内作 はこいり歯磨き 漱石香 せりふ口上 トウザイトウザイ、抑私住所の儀ハ八方ツ棟作り四方に四面の蔵を建んと存立たる甲斐もなく、段々の不仕合、商いの損相つづき渋団扇にあふぎたてられ跡へも参りがたし。 然所、去る方より何ぞ元手のいらぬ商売お…

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